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ヨガコラム

毎日の体調ケアに役立つヨガ、ガス抜きのポーズ。

Category ヨガ全般

ガス抜きのポーズはよく知られたヨガポーズです。

一見簡単そうに見えるこのポーズ、安全かつ効果的に行うにはポイントがあります。

下向きのエネルギー「アパーナ」と、ポーズの効果を解説します。

ガス抜きのガスとは?

日本語のポーズ名にあるガスとは何でしょうか?

オナラのことだと思っている方も多いと思います。

実際このポーズをとって、お腹が動いてオナラが出てスッキリ!ということもありますが、それはその時既に出口近くまで来ていた場合でしょう。

ガス抜きのポーズは、サンスクリット語では「パヴァナムクタアーサナ」といいます。

「パヴァナ」は風、「ムクタ」は解放。

気やエネルギーの循環を意味しています。

つまり気の流れやエネルギーを解放させるポーズですね。

ガス抜きのポーズの効果を生じさせているのは、「気」や「生命エネルギー」といわれる「プラーナ」の一種である「アパーナ」。

「アパーナ」とは下向きに働くエネルギー、つまり「出る」エネルギーともいえます。

アパーナは、老廃物の排泄と関わっています。おへそから会陰部にかけて機能し、下に下ろすという作用があります。

つまり、排泄、生殖に関すること(射精や月経)、胎児を子宮から押し出す、老廃物の排出、呼吸で二酸化炭素を吐く、さらにはネガティブな知覚や感情を出す役割も持ちます。

そのため、ガス抜きのポーズは、肉体的な効果のみならず、心や精神にも効果が期待できるのです。

ガス抜きのポーズの効果

ガスや老廃物の排出効果

脚の重みを利用し、抱えた腕や肩が脚方向へ向かおうとし、その力により下向きの力(アパーナ)が働き、下腹部に刺激が入ります。

刺激を加えることで、血流が良くなり、お腹に溜まったガスや老廃物を排出する効果が見込めます。

・便秘解消

お腹への圧迫がマッサージとなり、腸に刺激を与えます。内臓機能を活性化し、腸内環境を整え、便通の解消に繋がります。

・腰痛の緩和

曲げた膝を腕で引き寄せることで、腰とマットの隙間が埋まり、腰への負担を減らし、程よく腰回りにストレッチが入ります。

・心を穏やかにする

前述のアパーナの働きの他、ガス抜きのポーズにはセロトニン分泌を促すともいわれています。

これはお腹への刺激で、腸の働きが良くなることによります。

また前屈のポーズは全般的にリラックス効果がありますが、このポーズではさらに背中がほどよく解れること、マットに背中全体がついていることにより体が安定感を覚えて、心も落ち着きます。

ガス抜きのポーズのやり方とポイント

様々なやり方のバリエーションがありますが、ここでは片脚バージョンをお伝えします。

いくつかの段階を踏んでいきますので、膝や腰がツラい方は②や③でも十分です。

その時のご自分に合わせて行ってください。

①仰向けに横になり自然に脚を閉じる。

ギュッと閉じようとしなくていいですよ。 

②左脚の膝を立てる

これだけでもエネルギーの流れは変わり、効果はあります。

③手を組んで左膝をもつ

この時肘は伸ばします(ロックするのとは違います)

脚を使っている感覚、腕や肩が脚の方へ向かう感覚があると思います。 

④脚を胸の方に引き寄せる

この時股関節周りに詰まりを感じる方が多くいらっしゃいます。

原因は「胸につける」という言葉のまま、まっすぐに膝を引き寄せることにあります。

脚を胸の方へ引き寄せる時のポイントは、脇を締めて肘を曲げていくこと。

そうすると膝は自然と負担のかからない場所へと落ち着き、股関節の苦しさも感じないはず。

まっすぐではなく、少し膝は開き気味になると思います。

心地よさを感じることができたら、自然な呼吸と共にキープしましょう。

効果を感じるには

よく知られており、クラスなどでやったことがある人が多いものの、今ひとつ効果を感じられない人もいることでしょう。

それは何故か?

このポーズに限ったことではないのですが、

一つの原因として感じる前に次のポーズに移ってしまうことがあげられます。

次から次にポーズをとっていくスタイルもありますし、それはそれで気持ちのいいものです。

しかし、体の変化を感じるにはポーズのキープ時間が不十分なのかもしれません。

体には体の時間がある、ということです。

それは人によって違いますし、同じ人でも日によって、時間によっても変わります。

なので、一律に◯呼吸分とか、◯秒などとは決められないのです。

そしてポーズの完成形でのみ効果があるわけでもありません。

ポーズに入る時から出る時までずっとエネルギーは動き続けています。

ですので、段階を踏み、十分にキープし、目を閉じて感覚を内側に向けることが大切です。

まとめ

ガス抜きのポーズは段階的にバリエーションがありますので、自分の腰や膝などの様子を感じながら、その時に最適な方法で行いましょう。

ガス抜きのポーズは余分なものを排出するのを助け、毎日の心身のケアに役立ちます。

寝起きや寝る前に、ガス抜きのポーズ→仰向けのねじりのポーズをベッドの中での習慣にするのもおすすめです。

ゆっくりとその時の自分の状態を感じる時間をとることで、その時々に必要なケアをすることができ、調子の良い自分を保ちやすくなると思います。

このコラムのコラムニスト

naoko

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